SONY WA-77 FM/AM Stereo Cassette Corder

海外渡航時に必携の、小型ラジカセ

SONY WA-77 Radio Cassette Corder
SONY WA-77 Radio Cassette Corder

SONY FM/AM Stereo Cassette Corder

 

・WA-77

 

 

いつのことだったのか、1980年代の前半のことだったと思います。ビックカメラがまだ創業してまもなくのこと、池袋の本店(一店舗しかなかった頃です)にぶらっと立ち寄りました。何気なく一眼レフカメラとかオーディオ・ビデオ機器などを見て回っているときでした。ふと目にとまったのがこの小型のラジカセだったのです。

 

単三乾電池2本で動作し、FMは米国での周波数をカバーする76MHz~108MHzまで。もちろんステレオ対応です。放送をそのままステレオ録音が可能で、再生時はオートリバース再生機能付き。メタルテープやハイポジテープも録音できるテープポジションセレクター付き。一応スピーカーもついています。ウォークマンまではいかないけれど十分に小さくビジネスバッグに入れて機内に持ち込めます。

 

あんまり性能は良くなさそうだったけど、米国への出張の時などに持って行けたらいいかもと思いながら、買い求めて帰りました。ちょうどその当時は毎年数回羽米国に出張していたのです。出張のたびに一週間程度は滞在していました。滞在中ホテルやレンタカーの中で聴くFM局の流れるようなDJや音楽に異国の地アメリカにいることを実感させてくれていました。

 

思った通り、このWA-77は存分に活躍してくれました。FMを聴くだけならホテルのラジオでも十分だったのですが、このWA-77で現地のFM局、とくにHit POP局やCountry局などを何本ものカセットに録音して帰り、帰国後クルマでのドライブ時に聴くだけで、車内の空気はたちどころにアメリカになりました。会社の人にもテープを貸してあげたり、テープを預かって現地で録音してきてあげたりすると喜ばれました。

 

今ではインターネットラジオを使えば、リアルタイムに米国のFM局を日本にいながら聴くことも出来るようになりましたが、まだそういった聴き方は盛んではありません。やはり現地で録音して持ち帰るという方法は今でも手っ取り早いかも知れないですね。

 

WA-77はそうした米国というFM王国でも結構選択度がよく欲しいFM局をきちんと受信してくれてしっかり録音できました。しかも一応メタルテープでの録音すら出来たのです。録音の質はまぁ普通のラジカセといったところで高域はあまり伸びず、HiFIとは言えないシロモノでしたが現地で録音したという空気感はしっかり伝えてくれたと思います。

 

海外との往復を繰り返して酷使をしたせいか、現在では動作しなくなってしまったこのWA-77ですが、iPodを購入して以来(最近はiPhone)WA-77の後継を購入することなく今に至っていて、故障したままのWA-77を処分することなくこうして保管しています。

 

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※この時計の時刻は、閲覧しているパソコンのものであり、必ずしも正確な時間とは限りません
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