SONY FM/SW/MW 3Band Radio
Time in Matic ICF-5350
昭和49年(1974年)3月発売
¥14,800
昭和47年に発売された、ICF-5300の後継機です。その頃盛んだったBCLブームを支えるスカイセンサー・シリーズとは別に、伝統の"イレブン"系デザインを受け継いだモデルです。型式が5000番台なのでスカイセンサーの弟分と思いきや、これが普通の3バンド・ラジオです。
高感度受信性能はスカイセンサーに譲り、BCLには興味のない普通の人が手軽にラジオを楽しめるように開発されたモデルです。前モデルであるICF-5300に対して当時流行っていたスリープタイマー機能を装備したのは、恐らく深夜放送を聴きながら眠るためなのでしょうか。またICF-111から登場した、チューニングLEDランプ(選局したときに赤く点灯するランプ)なども装備されています。このスリープタイマー装備により、Time in Maticと名付けられています。まったく意味不明の英語ではありますが(笑)。
当時私は高性能ラジオを追いかけていたためこのラジオには興味がわきませんでした。この個体はラジオ・コレクションのひとつとして程度のよいものを入手したものです。状態もよくタイマーやLEDチューニングランプなどもきちんと動いています。
ICF-5350はスカイセンサーとは位置付けが異なるためか、商品としての販売期間は意外に長く、生産を完了したのは5年後の昭和54年(1979年)になってからのことでした。
それにしても、商品名である"Time in Matic"って意味不明ですね。スカイセンサーも意味不明ですけど、商品がラジオであることさえわかれば、まだなんとなく言いたいことはわかります。 このタイム・イン・マチックという名前は、当時のSONYは何でも"マチック"と言いたかったみたいなのですが、ここまで来ると全く意味不明の造語ですね(苦笑)。