ポートレート撮影ではスタジオだったり屋外の景色を背景に求めたりすることが多いと思います。でも一歩踏み込んで考えれば、決まり切った手法とは異なるコンセプトで取り組んでも良いかなと思い出していました。たとえば、日頃の生活の中でのイベントをコンセプトにすることです。たまたま8年ぶりにクルマを新しく乗り換えたことがきっかけで、届いたばかりのクルマをテーマにして撮影しても面白いのではないかと思いました。
今年の気候は平年と異なり寒暖の差が激しくて、またいつもより早く桜前線も通過していきました。そのため平年ならまだ桜満開の時節ではあるはずなのに、もうとっくに桜は散ってしまい別のテーマを考えていたところだったので、"お花に女性"というありがちなテーマとは全く趣の異なる撮影会になったわけです。
クルマの撮影というとモーターショウなどのコンパニオンさんの撮影を思い浮かべます。最初はそれを考えながら"プライベート・モーターショウ"などという大それたテーマも考えてみましたが、背景がイベント会場の雰囲気ではないのでどう撮影してみてもモーターショウにはなりません(苦笑)。なので、"ドライブ"という安易なタイトルになってしまいました。
そこで次に考えたのは、よくクルマ雑誌のレビュー記事にあるような写真です。実際にモデルさんやレポーターを座席に座らせたりクルマの横に立たせて、そのクルマの雰囲気や大きさ、使い勝手などをイメージできるように撮影している写真です。そうしたらなかなかそれっぽい雰囲気になってきました。
撮影は関東近郊のクルマ好きな人たちが集まるワインディングロードへ出かけました。撮影していると遠巻きにこちらの撮影を興味深く眺める人たちや、通りすがりにわざわざクルマを停めて観察する人などが増えてきて、撮影しているこちらも恥ずかしくなりました(笑)。
でも、遠くから見てもこれがモデル撮影だとわかったというのは、やはり恵美さんのポーズや表情、スタイル、衣装などにモデルさんとしてのオーラが出ていたと言うことなのでしょうね。
恵美さんはドライブが大好きなので(助手席専門ですけど-笑)、本当に楽しそうです。
撮影機材:Canon EOS 5D Mark III/EF24-105mm F4L IS USM